森林技術者
入社 19年
建設業・大工を経てたどり着いた、
“林業”という天職
森林技術者
入社 19年
建設業・大工を経てたどり着いた、
“林業”という天職
CHAPTER 01
もともとは工務店で建設関係の仕事をしていて、その後は大工として働いていました。自分の家を建てるという目標があったので、それを叶えてから、次の仕事として林業を選びました。
実は、大工の頃から林業に興味がありましたが、当時は誰かが辞めないと空きが出ない状況で、なかなか入れませんでした。毎年のように「今年は募集していますか?」と問い合わせをして、8回目くらいでようやく空きが出て、入ることができました。
木が特別好きというわけではありませんが、ずっと気になる仕事でした。
CHAPTER 02
林業に入って最初の3〜4年は、毎日が新鮮でとても充実していました。ただ、慣れてくると現場の意見が通りにくかったり、周りの先輩たちが辞めていったりすることもありました。
今は班の中でも中堅の立場になってきましたが、班長になるつもりはありません。責任ある立場よりも、自分のペースで仕事を続けたいという気持ちのほうが強いです。
子どもも独立して、今は妻とふたりで暮らしています。暮らしていければそれで十分。この仕事の魅力は、がむしゃらに上を目指すのではなく、自分のペースで働けるところにあると思います。
CHAPTER 03
見た目がまっすぐな木でも、倒してみると曲がっていたり、使いものにならなかったり。同じ木は一本もないので、枝ぶりや曲がり具合を見ながら、どれを切ってどれを残すかを決めています。
鹿に皮を剥がされた木や、劣勢木は優先的に切るようにしているけど、そればっかりでは収入にならないので、商品価値のある木も切ります。稼ぐことと山を守ること、その両方を考えて仕事をしています。
7〜8年前には、足の甲に材木を落として小指を骨折するという大きな事故を経験しました。油断していたことが原因。常に集中を切らさず、自分にも周囲にも気を配りながら作業することが必要です。判断ひとつで大事になってしまう。
重機に乗って柱や梁を加工するのも、この仕事のやりがいのひとつ。建設業や大工の経験が、今の仕事にも活かされています。これまでのすべての経験がつながって、今につながっていると感じています。